ファンタジー的・魔法的 鉱物辞典

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アメジスト(紫水晶)の群晶 ファンタジーや、(特に)ファンタジー系のRPGの中では、意外に宝石類・貴金属類についての記述を目にしたり、プレイの中で描写を耳にすることが多いように思います。プレイ中などに、「マスターが金貨100枚分の価値」と描写したこの宝石は、実際にはどんな色、どんな輝きなんだろうと、思われたことがあるかもしれません。逆に、プレイヤーに「この宝石はどんな色で、透明度はどのくらいなの?」と、質問されて、困ったマスターもいらっしゃるかもしれません。
 このコーナーでは、現実世界に実在する「鉱物」(宝石、貴石、一般石、卑金属及び貴金属を含みます。以下同じ。)や、実在しない「想像上の鉱物」について、鉱物学的な事も含め、パワーストーン的(魔法学的)な観点も含めて、少しだけお話し、ファンタジーでの登場のさせ方についての提案をしています(前述の問いに答えられるかはともかくw)。
 私自身、「宝石鑑定のプロ」でも「パワーストーン研究家」でも、また「鉱物学者」でもありませんので、このコーナーの記事も、素人がまとめた「ファンタジー向けの鉱物辞典」でしかありませんが、読み物としてでも、楽しんでいただければ幸いです。

 なお、当コーナーには、あえて生物由来の宝石類も納めております。また、精錬した「金属」は、「鉱物」とは同義ではありませんが、ここでは特に区別せずに紹介していきます。あんまり、
つっこまないで下さいw
 
各項目は「主な名称」によって「50音順」になっていますが、日本語名、英語名などに関わらず、それぞれ最も一般的と思われる名称を「主な名称」として記載しています。「硬度」は、モースの硬度計※注釈1での硬度分類の数字を記載しています。「比重」※注釈2については、わかるもののみ記載しています。

参考文献:
"岩石・鉱物 原色学習ワイド図鑑"(編集責任:尾沢 栄三、発行:(株)学習研究社(学研))
"鉱物図鑑 パワーストーン百科全書 先達が語る鉱物にまつわる叡智エンサイクロペディア331"(著:八川シズエ、発行:株式会社ファーブル館)
"広辞苑 第五版"(著(代表):財団法人新村出記念財団、編者:新村出、発行:株式会社岩波書店)

ア行[9]:赤い金アゲートアダマンタイトアメジストエメラルドエレクトラムオニキスオブシディアンオリハルコン
カ行[7]:ガーネットカルサイトクォーツクリスタル琥珀
サ行[4]:サードオニキスサファイア真珠石炭
タ行[7]:タイガーアイダイヤモンドターコイズテレビ石トルマリン
ナ行[0]:
ハ行[10]:パイライトハウライトブラックオニキスブラッドストーンプラチナブロンズヘマタイトペリドット方解石ホークアイ
マ行[3]:マラカイトミスリルムーンストーン
ヤ行[0]:
ラ行[4]:ラピスラズリルビーロッククリスタルローズ クォーツ
ワ行[0]:



ア行


赤い金(赤金=あかきん、red gold) NEW
  通常の金属で「赤金」というと、金と銅の合金のことを指す俗称です。金の中の銅比率が増していくと、赤みが増すことから、この名があります。前述のとおり、合金として生み出され、金貨やメッキ素材、装飾品製造などに用いられることがあるようです。ちなみに、通常、赤金と呼ばれる場合は、銅の割合は7割以上だそうです。
 実は、「赤金」という合金自体について、私は、特に「神秘的な力が…」とかいうエピソードは聞いたことはありません。ただ、私は、D&D(R)でマスタリングをしていた際、「赤金製(というか、正確には“赤い金”製)の魔法の物品」を好んで登場させていた覚えがあります。その原因・由来は、私が愛読していた、C.A.スミス作の小説「アヴェロワーニュの獣」に登場する、ある“指輪”にあります。「アヴェロワーニュの獣」には、次のような記述があります。
 (以下、C.A.スミス作、井辻朱美訳、(株)東京創元社発行、短編集「イルーニュの巨人」収録「アヴェロワーニュの獣」から引用)
 【それは後生には産出しない非常に赤い金でできており、比肩するもののない濃いけむるような大きな紫の宝石がはめこんであった。宝石のなかには、大昔の魔物が封じこめられてあり、それは人類以前の世界の精霊であった、魔術師の召喚に答えるのである。
 (引用終わり)
 この「エイボンの指輪」に使われていた、「非常に赤い金」=「赤金」を妙に気に入ってしまった私は、この「エイボンの指輪」だけにとどまらず、「赤い金でできた魔法の指輪」などを登場させていました。
  というわけで、「こういう効力がある」なんていう具体的なイメージソースではないのですが、“太古の魔法の品”として、「非常に赤い金」でできた指輪などを登場させるのも悪くないと思うのです。


アゲート(瑪瑙(めのう)、agate)
アゲート(晶洞断面)内部には、小さな石英結晶が多数詰まってます。 硬度:6.5〜7。岩石内の空間に沈殿することで形成される鉱物です。とても小さな石英の結晶が群晶のように塊になっているものは、「カルセドニー」と呼ばれますが、その中でも、群晶の台座の部分に縞模様が現れたり、紅色になったりしたものを、アゲートと呼びます。
 和名の「瑪瑙(めのう)」は、「馬の脳」という意味なんだそうですが、この鉱物を晶洞の外側から見たところが、馬の脳のように見えたところから、この名で呼ばれていたみたいです。ちなみに、アゲートという名前の方は、この鉱石の産地であったシチリア島に流れていた川の名前(アカテス川)が訛ったものだそうです。
 古来から、世界の広い範囲で、薬や護符として利用されていたようで、蜘蛛やサソリの毒を中和する力があると考えられていたようです。パワーストーン的には、豊穣や富、健康など幸せな生活をもたらすとされています。ファンタジー的には、毒を打ち消す効果をもつ魔法や、健康一般に関する魔法、それに、もしあるとすれば豊穣に関係した魔法などの触媒や、魔法の物品のマテリアルなどに適しているかもしれませんね。


アダマンタイト(Adamantite、金剛鉄)
 もともとギリシャ語に「Adamas」(=「飼い慣らせない」の意)という言葉があり、これが転じて「傷つけられないもの」の意味で、ダイヤモンドを指す言葉として「Adamant」という言葉が使われていたそうです。ダイヤモンドは石ですが、これに匹敵する金属ということで、語尾に金属を表す「ite」を付けて、「Adamantite」という言葉になったようです。ちなみに、「アダマンティウム(Adamantium)」というのは、物質としての名前(元素名)として使われているようです。
 なお、もともとの語源ともなった「ダイヤモンド」が和名で「金剛石」と呼ばれるのに対して、アダマンタイトは「金剛鉄」と記されることもあるようですね。
 アダマンタイトという物質そのものは、比較的近年のファンタジー作品にはよく登場しているようで、RPGやコンピューターRPGにも、高品質な魔法のアイテムの材料となり、「非常に優れた硬度」をもつ(ときに魔法性を帯びた)特殊な金属などとして登場しています。そういえば、マーヴェルコミック「X-MEN」に登場する超人ウルヴァリンが両手に持つ伸縮自在の爪は、確か材質がアダマンタイトでしたね。
 魔法物品製作の際、高価な(特殊な、魔法的な)材料を使用すると、製作の成功率に影響するルールを採用しているのであれば、アダマンタイトの使用は、ミスリルやオリハルコンを使用したときと同様、成功率上昇にも寄与することでしょう。


アメジスト(紫水晶、amethyst)
アメジスト(研磨加工石) 硬度:7。水晶の一種ですが、酸化第二鉄や酸化マンガンを含んで紫色を呈したものです。熱を加えると色が変わるんだそうで、加熱していくとスミレ色に、400〜500度くらいで黄色に、さらに加熱すると緑色になり、ついには無色になるそうです。熱の他にも、日光でも色が褪せてしまうんだそうで(ちょっとやそっとじゃ変化はないでしょうけど)、日光を避けて保存しなきゃいけないみたいです。六角錐柱状の結晶で発見されることが多いようですが、大きな物は希で、稀少な物となります。
 アメジストという名前は、ギリシャ語で「酒」を表す「methy」と、否定型変化の語「a」から来ているらしく、資料文献によると「この石でできた盃で酒を飲めば、悪酔いしない」という言い伝えか何かに源を発しているようです。(下線部は資料文献「鉱物図鑑 パワーストーン百科全書 先達が語る鉱物にまつわる叡智エンサイクロペディア331」から抜粋)
 パワーストーン的には、精神の平穏をもたらし、潜在能力の発現などの力をもつとされています。また、古来から、毒物の中和や不眠症の治療などに用いられたとされています。
 これらのエピソード等から考えるに、ファンタジー的には、精神的平穏や平静をもたらしたり、深い瞑想効果を得るため、また解毒作用を高める等のための魔術道具や、呪文や魔法のアイテムの触媒やマテリアルとして用いると良いかもしれません。色と効用の類似性から、ラベンダーと一緒に、用いるとしても面白いかも。
 ちなみに、日本では、2月の誕生石とされています。

エメラルド(翠玉、emerald)
エメラルド(結晶) 硬度:7.5〜8。美しい緑色の石で、その色は、石中に含まれる微量なクロムによるものといわれています。自然界では、石英(クォーツ)などと一緒に見つかることがあるようです。結晶は、六角柱状で、透明感のある緑色です。
 古代エジプトでも愛され、クレオパトラをも魅了したとされるこの宝石は、パワーストーン的には、気分を落ち着かせ、心身ともに充実させる力をもつとされています。また、古来、内臓疾患や食中毒、眼病などの治療に用いられたとされています。私も、(確か古代エジプトだったと思いますが)エメラルドを浸した清水で眼を洗い、治療したという話を聞いたことがあります。
 ファンタジー的には、瞑想効果や集中力のアップ、そして視力や眼の治療に関係した呪文や、魔法のアイテムの触媒やマテリアルとして用いるのが良いかもしれません。
 ちなみに、日本では、5月の誕生石とされています。

エレクトラム(electrum、琥珀金)
 自然の中で採掘される金(gold)というものには、だいたいいくらかのなどが混じっているそうですが、その中でも、銀の含有量が20%を越えるものを特にエレクトラムと呼ぶようです。エレクトラムは、銀が混じっている分、普通の金と比べてやや青みがかった色をしているようですが、素人目にはよくわかりません。普通の金と明確に区別し、「琥珀金」とも呼ばれたりします。
 あまりメジャーな印象のないエレクトラムですが、古来から、普通の金とは別に認識されていたようです。天然のエレクトラムは毒物に反応する特性をもっており、毒物に触れると表面に鱗状の模様が浮かび、燃える木がはぜるような音を立てるとされていました。このことから、飲み物の器や、そのた魔術的に使用する盃などに用いられていました。
 D&D(R)では、金貨や銀貨などとともに、エレクトラム貨という貨幣が登場しています。私は高校の頃、D&D(R)のプレイの中で、生まれて初めて「エレクトラム」という言葉を知りました(笑)。ちなみにD&D(R)では、エレクトラム貨が2枚で、金貨1枚と同じ価値です。[金貨1枚=エレクトラム貨2枚=銀貨10枚]という前提(D&D(R)ルールどおり)のもとで計算すると、エレクトラム貨を構成する金と銀の比率は、約45:55。つまり、エレクトラム貨の金の含有率は45%程度でしょうから、貨幣に用いられるエレクトラムは、一般的エレクトラムの中でも銀の含有率が高い(っていうか金の含有率が低い)、人為的に合金されたものかもしれませんね(計算間違ってたらごめんなさい)。

オニキス(縞瑪瑙(しまめのう)、オニックス、onyx)
 同心円状に縞模様を描く宝石で、火山岩の隙間などに見つかります。古代から、装飾品などとして用いられ、日本の古墳からも見つかっています。もともとは、アゲートの中で、複数色の縞模様を呈している「縞瑪瑙」のことをオニキスと呼んでいたようですが、今では、他の種類もオニキスと呼びます。赤白の縞模様のものを「サードオニックス」(紅縞瑪瑙)、縞模様の目立たない黒色のものを「ブラックオニキス」(黒瑪瑙)と呼びます。

オブシディアン(黒曜石、obsidian)
黒曜石製の打製石器(矢じり) 硬度:5。火山質の鉱物で、天然ガラスと呼ばれることもあります。黒曜石という名前も、けっこう有名かと思います。粘り気のある酸性溶岩が、急速に冷やされてできる石です。色はほとんどが黒色ですが、まれに灰色や赤褐色のものが産出されることがあるようです。半透明から不透明のガラス質的質感を持つ鉱物です。割ると、貝殻状紋に鋭いエッジをもって割れるため、古来、旧石器時代から「刃物系」の石器として利用されていました。実際、このオブシディアンは、浅い角度から衝撃を与えると、簡単に、しかも鋭く尖ったエッジをもつ形に割れるようで、切断用途に向く石器を作るには、もってこいの石であるようです。旧石器時代の遺跡からも、矢じりや包丁的切断道具など、様々な用途のオブシディアン製石器が発見されています。
 ちなみに、1918年頃、アメリカのポープという学者は、鉄など複数種類の金属や、黒曜石でできた矢じりを付けた様々な矢を同じ弓から発射し、模擬的標的(動物の肝臓を詰め、表面を鹿革で覆ったもの)にどれくらい突き刺さるかという実験を行いました。その結果、なめらかに加工した鉄製の矢じりなどよりも、黒曜石製の矢じりの方が、しっかりと深く標的に突き刺さったそうです。確かに、黒曜石の割れ方や、そうして割って作られた石器のエッジは鋭く、いかにも原始の刃物といった感じです。数万年〜数千年前からこのように使われてきた黒曜石は、ファンタジーに登場した場合でも、ピンチを救う小さな刃物となったりするかもしれませんし、原始的ヒューマノイド種族などが矢じりや槍先に使っていることもあるかもしれません。
 パワーストーン的には、感情のバランスや、希望をもたらす石とされているようです。また、その黒っぽい色のためか、血液に関係した病気を癒す力があるとも考えられていたようです。また、割れた小片の鋭いエッジや、原始の刃物として用いられたというエピソードから、刃物系武器に魔力を付与するような「鋭刃」系魔法の触媒などとして用いられたり、原始種族の同様の呪い(まじない)に使われたりするのも面白いかもしれません。


オリハルコン(ορείχαλκος、oreichalkon)
 古代ギリシャ、古代ローマの時代から、文献等によって伝えられる金属。古代ギリシャでは、ギリシャ語の「オロス」(όρος =「山」の意)と、「カルコス」(χαλκός=「銅」の意)を語源とする「オレイカノコス」と呼ばれていたようです。その語源のとおり、元々の意味は、「銅」及び「銅合金」といったもののようです。叙事詩やその他の文献では、神の装飾品がこの金属でできていたとか、「アトランティス」で豊富に産出されたとかいう記述があるらしく、なにやら神秘的な金属といったようなイメージがあります。ただ、実際のところは、「オリハルコン」がどんな金属だったのか、どんな金属のことを表す言葉だったのかについては、詳しくは判らないようです。ちなみに、現代、ギリシャでオリハルコンといえば、「真鍮」等を指すようです。
 様々なファンタジー作品やゲームに登場しており、そのほとんどにおいて「特殊で優れた特性を有する稀少金属」として扱われているようです。この場合の特性とは、「非常に優れた硬度」、「魔法性」や「神聖性」を帯びている(または帯びやすい)こと、「魔法への親和性の高さ」などが考えられるでしょう。
  ちょっと作品としては古いですが、アニメ「海のトリトン」では、主人公トリトンが持つ短剣が、オリハルコンと呼ばれていましたね。その他のゲーム等でも、武器や防具、その他魔法の品の材料ともなる「魔法的金属」などとして登場したりしています。そういえば、家庭用ゲームでお馴染み「ドラゴンクエスト」シリーズでも、登場する強力な剣の材質がオリハルコンだったりとかいう設定があったような気がします(詳細は失念)。ファンタジー全般的にも、優れた特性をもつ魔法金属、あるいは魔法的ではないまでも、特殊な貴金属として登場することが多いようです。
 ファンタジーゲームに登場させるに際しては、やはりイメージどおり、魔法金属として登場させるのがいいかもしれませんね。魔法の武器や防具、その他の魔法の品の製作の際、特殊で高価な材料を使用すると、製作の成功率に影響があるルールを採用しているのであれば、オリハルコンの使用は、ミスリルやアダマンタイトを使用したときと同様、成功率上昇にも寄与することでしょう。原料として、稀少なオリハルコンを求める。それだけでも冒険のネタになったりしそうです。


カ行

ガーネット(garnet、柘榴石(ざくろいし))
ガーネット(研磨加工石)(どのタイプのガーネットかは不明ですw) ガーネットというのは、珪酸塩鉱物というカテゴリーの中の、組成の異なるいくつかの鉱物のグループを指す名前だそうで、鉱物学では、このグループは14種類に分類されているそうです。概して、そのほとんどが、赤色から褐色を呈していますが、中にはピンクや緑色のものもあり、赤色のイメージの強いガーネットには、意外な感じもします。
 赤色を呈したものは、その色からか、古代には「燃える石炭」との名前で呼ばれたこともあり、燃える灯りとして使われたという伝説などもあるようです。
 パワーストーン的には、愛情や忠誠をもたらしてくれる石とされており、石そのものも、持ち主に忠実になるとされます。ファンタジー的には、魅了に関係した効果だけでなく、熱や明かりに関する効果を持つ呪文や魔法の触媒、魔法の物品のマテリアルなどとして利用できるかもしれませんね。
 アルマンダインと呼ばれる、柘榴色のガーネットは、日本では、1月の誕生石とされています。


カルサイト(カルサイト、方解石、calcite)
カルサイト(小片) 硬度:3。「クォーツ」などとともに、自然界ではありふれた鉱石です。大抵は、平たい板状の「釘頭状」結晶か、尖った形の「犬歯状」結晶で見つかります。粒状のカルサイトの集合体が、大理石や石灰岩となります。日本語名の「方解石」は、割ると「マッチ箱をつぶしたような菱形」に割れることから名づけられました。方解石は、複屈折(内部に入った光が、2つに分かれて屈折すること。)の率が高い鉱石であるため、方解石をとおして物を見ると、物が2つにブレたように見えます。
 方解石は、古来から、繁栄と成功をもたらし、心身のバランスを整えてくれる石だといわれています。ファンタジー的には、事業成功や健康維持にかかるお守りなどに適しているかもしれません。また、複屈折で物が2つに見えるという点からイマジネーションを広げて考えると、ファンタジー的には、幻術系の魔法のマテリアルや魔法の物品の材料に適していると考えることができるかもしれませんね。


(ゴールド、gold)
金(金箔) 硬度:2.5〜3。比重:15〜19.3。日本では、白っぽい石英脈の中に、黄鉄鉱や輝銀鉱、黄銅鉱とともに黒っぽい筋になって、見つかることが多いそうです。金に対して15%ほどの量の銀も一緒に見つかることも多くあるようです。粒状や樹枝状の形で発見されるようですが、普通に目に見えるほどの大きさで見つかることは珍しいとされています。自然界では、金鉱脈が風化や浸食等で水に削り取られ、流されることがあります。こうして流されるうちに、比重の重さから他の砂礫等と篩い分けられたものが砂金と呼ばれるもので、川や海岸などの砂礫層で見つかることが希にあります。
 物質として非常に安定しており、焼けて炭になることもなく、錆びてしまうこともありません。王水※注釈3を除いては酸に溶かされることもありません。
 金の特徴の一つが、「展延性の高さ」です。つまり、柔らかく、巧みに打ち延ばせば、とても長く、とても薄く延ばし広げることができます。職人によって生み出される金箔は、髪の毛の太さよりもはるかに薄く仕上げられます。このような加工特製のため、装飾品などに細工するのは容易とされますが、反面、硬度が2.5〜3と柔らかく、すぐに傷が付いたり折れ曲がったりしてしまいます。このため、ほとんどの場合、他の金属との合金で利用されます。
 なお、比重は15〜19.3と重く、「鉄」の2倍以上もあります。つまり、武器や防具の材料として金を使うと、とんでもなく重いものになってしまいます。D&D(R)には、ラストモンスターという、金属製の武器や鎧を一瞬で錆に変え、食べてしまうモンスターがいますが、いくらラストモンスター対策とはいえ、金製の板金鎧なんて着てたら、重くて動けなくなるでしょう。
 金は、人類の歴史に古くから登場し、重要なものとされ続けてきた金属で、その歴史は紀元前5000年にも遡るといわれます。錆びたりせず、安定した物質であり、名誉や富の象徴として、古来から様々な装飾品に加工されています。また、最高の薬として、病気等の治療にも使われていたようです。
 ファンタジー的には、魔法の精度・純度を高めたり、アイテムの作成成功率を高めたりするために用いるのに適しているかもしれません。


(シルバー、silver)
 硬度:2.5。比重:10.5。自然界で発見される際には、大抵は硫黄などと化合した状態で見つかることが多いようですが、石英脈に挟まれて、針金状または板状になって発見されることもあります。銀白色ですが、酸化すると黒っぽくなります。3000年以上の昔から、利用されてきた金属で、その美しさから、様々な装飾品類に加工されてきました。また、電気や熱の伝導率が非常に高く、電気関係部品などにも使用されているようです。
 その色のせいか、古来、「月」と関係した金属であると考えられたこともありました。また、毒物の中和作用をもつとされ、その治療に使われたこともあったようです。
 「月」との関連は、やはり月(月齢)に関係する狼男など「ライカンスロープ」に対する有効な武器に向く金属としての伝承にも現れています。ファンタジー的には、やはり、ライカンスロープに対する魔法の触媒や、魔法の武器などの作成のためのマテリアルに適していることでしょう。毒物の中和に関係した呪文の触媒や、魔法のアイテムのマテリアルにも適しているかもしれません。また、金と同様に、代表的な貴金属であるという点から、魔法の精度・純度を高めたり、アイテムの作成成功率を高めたりするために用いてもいいかもしれません。

クォーツ(石英、quartz)
 硬度:7。比較的ありふれた鉱石で、様々な岩石中から見つかり、金属とともに産出されることも多々あります。透明〜半透明のガラス光沢をもつ石ですが、いわゆる水晶と呼ばれる物ほどの透明度等をもたない、言い方を変えれば品質の良くないものが、こう呼ばれるみたいです。ただ、実際には水晶、石英などとは言われていない石でも、実は石英のグループに分類されるものは多いようです。基本的には水晶と同じものですから、色も黄色、紫、ピンク、その他様々なものがあります。
 クォーツは、古来から、装飾品などとして利用されていました。もちろん、水晶がそうであるように、様々な儀式やまじない的な事にも用いられてもいました。また、現代では、ガラスの原料としても利用されています。
パワーストーン的には、調和と安定、再生、毒素の中和などの力ともつとされているようです。ファンタジー的には、再生や治療、解毒などに関係した呪文や魔法の触媒等に適しているかもしれません。

クリスタル(水晶、crystal)
 「ロック クリスタル」の項を参照。

琥珀(こはく、アンバー、amber)
琥珀(研磨加工石。内部に不純物のインクルージョン有り。) 硬度:2〜2.5。比重:1.08。古代地球の松などの類の植物から染み出るなどした樹脂、つまりは「マツヤニ」などが化石化したものです。黄色や褐色などの、いわゆる「琥珀色」なものから、赤っぽいものなどが知られています。もともとが「マツヤニ」等なので、その中に太古の昆虫などが閉じ込められたものもあり、貴重なものとして珍重されています。有名な話ですが、映画「ジュラシックパーク」は、琥珀の中に閉じ込められた「蚊」の体内から取り出された「恐竜の血液」から、恐竜のDNAを抽出するところから始まります。実際のところ、ほとんどの琥珀は、2500万年〜5000万年前くらいの樹脂が化石化したもので、恐竜の生きていた時代とは合いません。しかし、1億2000万年〜1億3000万年前くらいの樹脂の琥珀も発見されているそうで、恐竜の時代の琥珀というのも(数は少ないですが)存在はしているようです。ジュラシックパークのような話は映画的フィクションであるにしても、太古の生物が閉じ込められた琥珀には、不思議なロマンのようなものを感じずにはいられません。
 琥珀は、通常の鉱石などと同じように、地中から掘り出されるのが普通ですが、比重が1.08と軽く海水に浮くため、何らかの要因で海水中に没出し、海岸などに打ち上げられることもあります。熱には弱く、摂氏150度を越えると軟らかくなってしまい、250度〜300度くらいになると、溶け始めてしまいます。
 太古の時代から、装飾品などに利用され、古代エジプトやギリシャなどでは、儀式の際の護符などとしても用いられてきました。古代のギリシャでは、「太陽のエッセンス」、「太陽で乾いた涙の滴」などと考えられていました。中国やヨーロッパでは、焼いて「香」としても利用されていたともいわれています(焼くといい香りがするんだそうです)。また、古代ギリシャでは、琥珀と毛皮を擦ることにより、羽毛など小さく軽いものを吸いつける力(つまり静電気)が発生することも知られていました。
 パワーストーン的には、身に着けるものに自然のパワーを与え、高ぶった精神を落ち着かせ、また体内のリズムを整えて身体の変調を防ぐ等の効果があるとされているようです。ファンタジー的には、健康維持にかかる魔法のマテリアルなどに適しているかもしれません。また、水晶と並んで電気との親和性が高いといわれ、AD&D(R)では、電撃魔法の触媒の一つともされているので、電気や雷に関係した魔法のマテリアルや、魔法の物品の材料としても適しているかもしれません。



サ行

サードオニキス(紅縞瑪瑙(べにしまめのう)、sardonyx)
 硬度:7。オニキスの1種で、主に赤と白の縞模様を呈しているもの。パワーストーン的には、夫婦円満、愛情、家族愛をもたらすものとされています。ファンタジー的には、チャーム(魅了)に関係した呪文の触媒や、魔法のアイテムのマテリアルに適しているかもしれません。

サファイア(青玉、sapphire)
 硬度:9。酸化アルミニウム鉱物でもある透明〜半透明のコランダム宝石の一つで、基本的にはルビーと全く同じものですが、赤色のもの以外は、全てサファイアと呼ばれています。サファイアの青い色は、酸化チタンによって生じたものですが、この他にも黄色いゴールデンサファイア、ピンク色のピンクサファイア、緑色のグリーンサファイアなどもあります。透明または半透明で、自然界では、樽型結晶や、棒状塊などで見つかることがあります。実際には様々な色がありますが、やはり青というイメージが強く、その名前も、ラテン語の「sapphirus」(青色の意)に由来しています。
 パワーストーン的には、邪悪や邪念からの保護の力をもつとされています。古来から、チフス熱の予防や蛇に噛まれないお守りとして身に着けられたり、眼病治療や他の病気の治療、出血を抑えるための薬などとして用いられていました。
 ファンタジー的には、病気の予防や治療、また呪い(カース)からの防御や呪いを払ったりすることに関係する呪文の触媒や、魔法のアイテムのマテリアルとして適しているかもしれません。


真珠(パール、pearl)
 硬度:2.5〜4.5。アコヤ貝などの海水産の二枚貝類などから採れる、独特の光沢をもつ、宝石様の玉です。真珠といえば白色の物がイメージとして浮かびますが、他にもクリーム色や銀色、ピンク、黒色など、バリエーションも知られています。。貝の中に異物が入ったりして貝の外套膜が刺激を受け、それによって真珠層の成分が分泌され、この分泌物によって異物の周囲が包み込まれていくことで形作られます。 この分泌物は、炭酸カルシウムが主成分で、積層化、結晶化して真珠を形作ります。真珠に光が当たると、炭酸カルシウムの結晶配列によって乱反射し、これが真珠独特の輝きになります。
 古来から、解毒作用や解熱作用があると考えられ、粉末にして薬や、薬の材料として用いられていたこともあるようです。パワーストーン的には、母貝から産するという性質上(実際は単なる防御反応の産物ですが)、出産や、防御に関する力をもつともいわれています。ファンタジー的には、解毒効果をもつ魔法や呪文の触媒、魔法のマテリアルに適しているかもしれません。また、その外見からか、月に関係した力をもつとされている事もあるので、ライカンスロープに関係する魔法やアイテム等にも、適しているかもしれません。


石炭(coal)
 比較的よく知られているとおり、大昔の植物が土中に埋没した後、長い時間をかけて熱や圧力を受け続けた結果、分解・炭化されてできた、いわゆる化石燃料のひとつです。粘土や頁岩、砂岩層の間などに、層状に堆積した状態でみつかることが多いようです。
 一口に石炭の類といっても、炭化の程度や水分の含有率などによって、褐炭や無煙炭など、いくつかの種類に分類されています。スコッチウイスキーの製造過程で使われることで知られる「泥炭」(水分が多く、泥状を呈しています。)も、広い意味での石炭の一種ですが、普通、石炭といえば、個体状の物を言います。
 一般的に、高い圧力や熱を受けたものほど、高品質の石炭になり、色も黒く、やや金属的な光沢をもつといわれています。この場合の品質とは、その石炭中に含まれる炭素の含有率の高さや水分含有率の低さなどに由来します。普通の石炭で、炭素含有率は約70〜80%強、泥炭では60%程度ですが、無煙炭では約95%にもなるようです。高品質で知られる無煙炭は、火をつけることは難しいものの(着火温度は摂氏約400〜500度だとか)、燃え始めればあまり煙を出さず、なおかつ高温を発するため、工業用として最も適しているとされます。
 ファンタジーでは、工業的な要素はあまり登場しないかもしれませんが、鍛冶や板金、鋳造などの仕事はあるわけで、冒険者が石炭を目にする機会も、それなりにあるかもしれません。略奪を退治して、得た戦利品が石炭だったなんてこともあり得るかも。


タ行

タイガーアイ(虎目石、tiger's eye)
 クロシドライトと呼ばれる鉱石の中に、石英が入り込み、さらに元のクロシドライトが酸化して色が褐色に変化したもので、代表的なものは、茶褐色の石に、黄褐色の繊維状の筋が入った鉱石として知られます。カボッションカット(玉石カット)すると、光線反射で、まるで虎の目のように線が入るため、この名で呼ばれます。
 古代エジプトでは、眼を表すものとして、神の石像などの眼にはめ込まれたりしていました。この他にも、盲目や弱視の治療に用いられたりもしていたようで、やはり、眼や視力を象徴する石として伝えられていたようです。しかし、様々に変化するその美しさからか、純粋に宝石としても、貴重なものとして扱われていたのも確かなようです。
 ファンタジー的には、各種の視力強化や、盲目の治療に関係した呪文や魔法の触媒、魔法のアイテムの材料として用いるのに適しているかもしれません。

ダイヤモンド(金剛石、diamond)
<<鑑定書保証項目>>主石:ダイヤモンド、カット:ブリリアント、重量:1.04カラット、評定:12,M、枠材質(リング台座):プラチナ 硬度:10。ダイヤモンドは、地下深くで長い時間をかけて超高圧、高温にさらされることによって生成される、純粋な炭素の結晶です。結晶は、8面体(八面体ダイスの形w)や12面体をしているんだそうですが、発見される際には、これらの形が複合した形でみつかることもあります。自然界では、ガーネットなどと一緒に見つかることがあるようです。
 ダイヤモンドは、「モースの硬度計」では、硬度10であるとされ、地球上で最も硬い物質であるとされています。物質的にも強く安定しており、酸やアルカリによって溶解されてしまうこともありません。ただし、「炭素の結晶」ですから、熱には弱く、燃えてしまいます。とはいえ、そこらの焚き火や暖炉に投げ込んだからといって、すぐに燃えるわけではないようで、約800度くらいまでは燃えないようです(自分で試したことはないので、絶対にマネしないで下さい)。
 とっても硬いダイヤモンドですから、研磨やカットするには、同じ硬さのダイヤモンドが必要になってきます。研磨などに使う回転式円盤などには、ダイヤモンドの粉末が付着させてあるそうで、これでダイヤモンド同士を擦り合わせることによって、研磨したりしています。
 ちなみに、昔はダイヤモンドの原石の大きさを小さな豆の重さで表していたそうです。この豆(いなご豆)は、「カロブ」と呼ばれていて、これが変化していって、やがて現在使われている「カラット」という言葉になったんだそうです。なお、現在では、1カラットは205ミリグラムと決められています。
 結晶としてのダイヤモンドは、本来は無色透明なものでしょうが、不純物が含まれていると、無色ではなく、色が付いてしまいます。ダイヤモンドは無色透明なものが最高であるとされ、ほんの少し青味がかっているものは、これに次ぐ評価をされています。黄色がかったものもあるようですが、こちらは評価が低いようです。ただ、ごくまれに、澄んだピンク色や青色のダイヤモンドが見つかることがあり、これらはその稀少さから、とても高い価値で取引されているそうです。
 宝石商品としてダイヤモンドの形としては、ブリリアンカットと呼ばれる形が有名です。このカットは、最もダイヤが美しく見えるカットであるとされていますが、このカットに限らず、ダイヤをカット・研磨するには、非常に高い技術が必要になります。まず、結晶としての「軸」の方向を見極め、それに合わせてカットしなくてはなりません。また、とても硬いダイヤモンドをカット・研磨するには、前述したような、特別な円盤などの器具、そして、もちろん確かな技術が必要になります。
 舞台が現代でない、中世ヨーロッパ風や異世界ファンタジーなどでは、実際には、綺麗にカットされたダイヤモンドを見ることはないかもしれません。なにせ、加工には、とても高度な技術が必要ですから。ただし、「ドワーフのある氏族には、ダイヤモンドを加工する秘伝の技術がある」とか、「魔法的手段によって、加工することができる」など、適当に(これ重要w)理由があれば、あっさりと登場させることもできるでしょう。D&D(R)の旧(株)新和版「コンパニオンルールブック」には、ダイヤモンドの価値が金貨10,000枚相当と書かれていたような気がします。実際の石の大きさ等によっても、価値は変動するでしょうが、加工の難しい宝石だからこそ、これほどの価値があるとされているんでしょうね。
 永遠・不滅、清浄などの象徴であり、さまざまな装飾品に利用されています。パワーストーン的には、勝利をもたらしたり、精神を安定させたりする力があるとされます。ファンタジー的には、勝利をもたらす呪文や魔法のアイテム(D&D(R)ではヴィクトリーロッドなど)のマテリアルなどに適しているかもしれません。また、総合的に、魔法の精度・純度を高めたり、アイテム作成の成功率を高めたりするためのマテリアルとして用いられることもあるかもしれません。
 ちなみに、日本では、4月の誕生石とされています。

ターコイズ(トルコ石、turquoise)
研磨加工石 硬度:5〜6。鉱石中に含まれる銅の化学変化による、美しい青い色が特徴的な石です。同様の組成で、銅以外の元素を含有する石のバリエーションが存在し、鉄や亜鉛が多く含まれるものは、異なる色を呈し、別の名で呼ばれます。
 ターコイズ、つまり
トルコ石という名のとおり、トルコに関係した石と思われがちですが、実際にはトルコが産地というわけではないようで、その昔、ペルシャ(現在のイラン)などから産出されたものが、トルコを経由したり、トルコ人の手によってヨーロッパに運ばれたということに由来しているようです。
 ターコイズは、古代エジプトや古代インカ、またペルシャの遺跡などからも発見されており、かなり古くから装飾品などとして利用されていたことが知られています。古来から、視力を良くしたり、目の病気を治したりするために使われ、目薬の材料の一つとしても用いられていたようです。また、勇気をもたらし、災いを遠ざけ、旅のお守りなどとしても用いられていました。ファンタジー的には、視力障害の治療や特別な視力の付与、長旅の安全祈願などに関係した魔法のマテリアルや、魔法の物品の材料などに適しているかもしれません。

(iron)
 硬度:4。比重:7.8。古代から、様々な形で人々に知られ、紀元前5世紀くらいには、鉄及び鉄器の生産が、世界の各地に広まりました。農業、工業など、様々な産業の普及・発展において欠かせない金属で、鉄製の武器や農機具の有無は、古代から文明の繁栄に直結する要員の一つでもありました。鉄は、鉄単体として知られている以外にも、様々な鉱石に微量に含まれており、その含有鉄分は、それぞれの鉱石独特の色の成分になっています。
 パワーストーン的には、判断力をアップさせる力があるとされています。また、古来から、貧血の治療や、血液の浄化などに用いられたといわれています。
 ファンタジー的には、鉄器文明を過ぎ、既に鉄がありふれたものとなっている世界では、鉄は珍しくもなんともない金属です。ただし、一般的であるが故に、様々な用途に欠かせない金属であり、魔法・非魔法を問わず、良質の武器や道具の材料などとして、求められる事は多いでしょう。鍛冶技能をもつキャラクターなら、砂鉄や隕鉄など、良質の鉄を求めて街中を歩き回ったり、それこそ産出地への冒険旅行に出たりすることもあるかもしれませんね。

テレビ石(曹灰硼石(そうかいほうせき)、ウレックサイト、ulexite)
円柱型研磨加工石。下の絵が、上面に映っています。 この石を発見したドイツの化学者Ulexの名にちなんで、この名が付けられました。繊維状の結晶が集まったようなような構造になっており、繊維が平行に固まったものは、グラスファイバーを束にしたような構造となり、下方にあるものを、上方の面に映し出します。そう、映し出すんです。下のものが透けて見えるんじゃありません。下にあるものが、「上の面」に映るんです。言葉ではなかなかわかりにくいかもしれませんが、実際にこの石で試してみると、よくわかります。
 こんな不思議なテレビ石です。ファンタジーの世界で登場すれば、まさにそれだけで魔法の品扱いされるかもしれません。テレビ石でできた大きな石版なんて、現実にはなかなかありえないでしょうが、そこはファンタジー世界。それこそ大画面テレビのような大きさのテレビ石板が存在し、ドワーフやノームたちに珍重されているかもしれません。これ以外にも、幻視や遠見などに関係した魔法のマテリアルや、魔法の道具の材料などに用いられるのに適していることでしょう。
 ファンタジー世界に登場するのに「テレビ石」なんて名前はちょっと相応しくないでしょうし、ドイツ人化学者の名前をとった名前でもイヤだという人もいるかもしれません。そんな場合には、「ヴィジョナイト」(visionite)や、それに類する名前で登場させるのもいいでしょう。もっとも、「離れた所の映像が見える石」という意味の名前にすれば、結局「テレヴィジョナイト」(televisionite)って名前になってしまいますけどね。


(カッパー、copper)
自然銅(採掘された岩石に銅として含有) 硬度:2.5。比重:8.9。一般的な金属の一つで、赤銅色ともいわれるその色が特徴です。酸化すると、褐色がかった色になります。とても柔らかくて加工しやすいため、紀元前5000年ころには、既に装飾品などとして利用されていました。また、熱と電気の伝導率が高いため、今日でも様々な電器、機械などの部品として利用されています。もちろん、現在でも日用品や装飾品として利用されていることは、既にご存じのことでしょう(銅のマグカップって、熱い飲み物入れるとヤケドしそうですよねw)。
 銅は、単体として知られている以外にも、様々な鉱石に微量に含まれており、その含有銅成分は、それぞれの鉱石独特の色の成分になっています。
 パワーストーン的には、倦怠感を取り除き、活動的パワーを与えるとされています。古来からも、人にエネルギーを与え、体内から毒を取り除くために用いられてきました。
 ファンタジー的には、特別存在感がない金属ですが、加工しやすさから、鍋やカップなどの日用品、細工物などに使われていることは多いでしょう。冒険者との絡みはあまり無さそうですが、ゲームによっては、ドワーフやノームが、「怪しげな」機械を製作するために、その部品材料として良質の銅を探し求める…なんてこともあるかも… あんまりないですか(笑)。

トルマリン(電気石、tourmaline)
トルマリン(小片)(種類は不明です) トルマリンというのは、複雑な組成をもつ、特定の鉱物のグループを指す名前だそうで、一口にトルマリンといっても、11種類ほどに分類されているようです。最近では、マイナスイオンを発生させるだのなんだのと、健康にいいような事をうたったトルマリン商品が、よく店で売られています。この効果のほどはわかりませんが、トルマリンが「電気石」という和名で呼ばれているのには、理由があります。トルマリンの結晶は異極性という性質をもつんだそうで、結晶を加熱すると、結晶の両端が、それぞれ(+)と(-)に帯電するんだそうです。
 古代から、さまざまな薬やお守りとして使われていたようですが、トルマリンの名で知られるようになったのは、18世紀以降だったようです。パワーストーン的には、精神的強化をもたらし、ひらめきや優れた理解力をもたらすとされているようです。ファンタジー的には、マインドブロックやノウアライメントなど、精神に関係した防御や調査の魔法、そしてやはりライトニングボルトなど、電気に関係した呪文や魔法に向いているでしょうから、それらの魔法の触媒や、魔法の物品のマテリアルに適しているかもしれません。


ナ行
 …


ハ行

パイライト(黄鉄鉱、pyrite)
パイライト(群晶) 硬度:6。比重:5.0。約47%が鉄、約53%が硫黄で構成された、ありふれた硫化鉱物です。多面体状結晶や、塊状、粒状の結晶の状態で見つかります。硫酸や、製鉄の原料となります。見た目が金色がかっており、その昔は金と間違える人もいたため(よく見れば判るんでしょうけど)、ヨーロッパでは「愚者の黄金」とも呼ばれていました。
 「ドラゴンランス戦記」に登場した、老金竜(フィズバンと迷コンビだったアレ)がパイライトという名前で呼ばれていましたね。ゴールドドラゴンを、「愚者の黄金」の名で呼ぶセンスが素敵w
 パワーストーン的には、危険からの守りの力をもつとされています。また、古来から、呼吸器系の病気の治療などに用いられていたようです。

ハウライト(ハウ石、howlite)
 硬度:3.5。薄い物は半透明になる場合もあるようですが、普通は不透明の白い石です。黒っぽい筋や斑点が入っていたりします。パワーストーン的には、清浄や覚醒を表し、精神と身体を浄化し、心身のバランスを整え、より高レベルな心身へと導く効果をもつといわれます。ファンタジー的には、恐怖や錯乱した精神を正常に戻す効果を持つ魔法のマテリアルや、魔法の道具の材料などに適しているかもしれませんね。
 ところで、このハウライトは、青く着色されて、ターコイズ(トルコ石)の代用にされることがあるようです。これら代用ターコイズは、確かに外見はターコイズそっくりです。パワーストーンのお店やコーナーでは、「ハウライト ターコイズ」として陳列され、摩擦等によって色落ちする可能性がある旨の表示がされていることが多いようです。ただ、たまに、「ハウライト ターコイズ」とだけしか表示してないお店などもあるようなので、間違えないように注意しましょう。

ブラックオニキス(黒瑪瑙(くろめのう)、black onyx)
ブラックオニキス(研磨加工石) 硬度:7。オニキスの1種で、全体的に黒色。パワーストーン的には、悪霊から身を守る、潜在能力を発現させる、運動能力を良くするなどの効果をもつとされます。ファンタジー的には、プロテクション系の呪文の触媒や、護符(アミュレット)などの魔法のアイテムのマテリアルとして適しているかもしれません。
 そういえば昔、「ブラックオニキス」ってタイトルのパソコン版RPGがありましたねー(中身は憶えてませんけどw)。



ブラッドストーン(血石、blood stone)
ブラッドストーン(研磨加工石) 硬度:7。暗緑色の不透明な石で、赤い斑点が混じっていることがあります。斑点の色は、それこそ血のように濃い赤から、朱色のような色まで様々ですが、これを血になぞらえて、この名で呼ばれているようです。また、十字架にかけられたキリストの血が「ジャスパー(碧玉)」に落ちて、それがブラッドストーンになったのだという言い伝えもあります。
 パワーストーン的には、困難や苦難を克服する力を与えてくれるものとされています。また、古来から戦で傷を受けないためのお守りにされたり、止血のためや外傷の治療薬としても用いられました。
 古代エジプトでは、ブラッドストーンの粉末を蜂蜜と混ぜ、止血剤として薬用していたそうですから、ファンタジー的にも、同様に傷薬、治療系の魔法の触媒や、同様の効果をもつ魔法のアイテムのマテリアルとして用いるのに適していると思われます。
 ちなみに、日本では3月の誕生石になっています。

プラチナ(白金、platinum)
プラチナ(リング成形加工) 硬度:4〜4.5。比較的柔らかく、加工がしやすい上に、独特の輝きをもつプラチナは、古くから珍重されてきた貴金属のひとつです。酸化に強く、王水※注釈3を除いては酸に溶かされることもなく、錆びることもありません。
 パワーストーン的には、優れた判断力や直感力を与えてくれるといわれています。古来から、肝臓病などの内臓疾患の治療に用いられていたようです。ファンタジー的には、一般的な魔法のアイテムのマテリアルとして、作成の成功確率を引き上げる要因として用いたりするのに適しているかもしれません。

ブロンズ(青銅、bronze)
 青銅は、「青銅」という単一の金属ではなく、「銅合金」の1つで、銅を主な材質とし、それに錫(すず)が添加されたものです(現代では、他にも様々な金属が入ってたりするそうですが)。銅に錫を加えることによって溶解させやすくなり、溶解状態での粘度も下がって、鋳造等の加工もしやすくなります。また、銅よりも硬く、錫よりも丈夫という特性のため、紀元前3000年頃のメソポタミア辺りで利用され始め、古来より様々な道具、装飾品類が作られました。
 遺跡からは、剣、斧などの武器、壺や器等の生活用品などが数多く出土しています。シリア文明の鎌型剣、古代日本の銅剣や銅鉾などは、教科書や博物館で見たことがおありの方も多いことでしょう。
 「ドラゴンクエスト」等ファンタジーRPGの初期装備の材質として思い浮かぶ金属の一つとしても知られていますね。ちなみに、十円玉の材質も青銅だったりします(銅95%、錫1〜2%、亜鉛3〜4%)。
  青銅といえば、遺跡からの出土品などのイメージのせいか、つい、青緑色を思い浮かべてしまう人も多いと思いますが、本来の青銅の色は、銅と錫の比率によって異なる「赤銅色〜白銀色」です。銅の比率が高いと赤銅色に、錫の比率が高いと白銀色に近くなります。青銅が酸化すると、青緑色の錆、「緑青」(ろくしょう)が出てきます。青銅の色としてイメージしがちなあの色は、青銅の錆の色というわけです。ちなみに、錫の含有率が高い=色が白銀色に近いほど、硬いものとなりますが、同時に脆くなります。なお、古代の青銅器の多くの混合比率は、銅90%前後、錫10%前後だそうです。

  古代文明における金属加工の歴史の初期段階で利用された合金であるため、ファンタジー等において青銅に特別な力があるというようなイメージは乏しいように思います。ファンタジーやRPGなどでも、文明レベルが発展途上の種族に武器や鎧の素材として利用されていたり、遺跡から青銅器を発見したりするくらいのものでしょうか。例外的な魔法的使用方法としては、ブロンズゴーレム(D&D(R))の原材料にするくらいでしょうかね。

ヘマタイト(赤鉄鉱、hematite)
 硬度:5〜6。有用な鉄鉱石の一つです。鋼のような黒色や、ほんのわずかに赤みがかった黒銀色をしており、不透明で金属的光沢をもち、丸く成形研磨したヘマタイトは、まるで溶けた金属の滴のようにも見えます。
 パワーストーン的には、生命力を高め、活力を与えてくれるとされています。古来から、止血や貧血の治療に用いられたとされます。また、戦場で身を守り、勝利をもたらす護符などに用いられていたようです。
 ファンタジー的には、治療系やプロテクション系(防御系)の魔法の触媒や、同様の効果をもつ魔法のアイテムのマテリアルとして用いるのに適しているかもしれません。

ペリドット(peridot)
ペリドット(原石研磨加工石。)この原石中に散見される、黄緑色の石がペリドットです。 硬度:6.5〜7。ペリドットも、ガーネットなどと同様に、いつくかの鉱石のグループを指す名称です。組成分によって異なりますが、色はだいたい黄緑色から緑色で、透明〜半透明な鉱石です。
 古代エジプトでは、太陽神への信仰の中で重要な石とされたこともあり、(金と組み合わされて)護符としても用いられました。また、古くから、内臓疾患を治療したり、体を強くする力があるとされていたようです。
 ファンタジー的には、病気治療や健康増進、病気等への抵抗力アップなどに関係した魔法の触媒や、魔法の物品のマテリアルなどに適しているかもしれません。また、プロテクション系魔法の効果をもつ、護符などを作成する際に、金などとともに、マテリアルとして用いるのもいいでしょうね。
 ちなみに、日本では、8月の誕生石とされています。


方解石(calcite)
 「カルサイト」の項を参照。

ホークアイ(鷹目石、hawkeye)
 硬度:7。タイガーアイと、よく一緒に産出しますが、これらは実際には、ほとんど同じ鉱物で、クロシドライトと呼ばれる鉱石の中に、石英が入り込んだ物ですが、クロシドライトが酸化していない点が異なります。つまり、クロシドライトが酸化して褐色に変化したタイガーアイとは異なり、繊維状の光線は、本来のクロシドライトの灰青色を呈しています。代表的なものは、紺色の石に、灰青色の繊維状の筋が入った鉱石として知られます。カボッションカット(玉石カット)すると、光線反射で、まるで鷹の目のように線が入るため、この名で呼ばれます。まあ、色によって、虎の目やら鷹の目やらと呼ばれているわけですが、酸化の有無、程度が異なる点以外は、ほとんど同じということですね。
 古来から、タイガーアイと同様に、視力に関係した云われをもっているようですが、こちらの方が、やや内面的というか、精神的な意味合いの傾向が強いようで、知恵をもたらし、心眼を開き、精神の安定をもたらすといわれています。
 タイガーアイと被る部分もありますが、ファンタジー的には、より精神的な意味合いも考慮し、「トゥルーサイト」(D&D((R))など、特別な視力的かつ精神的効果を持つ呪文や魔法の触媒、アイテムの材料に適しているかもしれません。もちろん、「鷹の目」の石ですから、優れた視力をもたらす魔法のアイテムの材料などにも、適していることでしょう。


マ行

マラカイト(孔雀石、malachite)
マラカイト(研磨加工石) 硬度:3.5〜4。銅系鉱物で、他の銅などと一緒の鉱床で、塊状や粒状の形で発見されることが多いようです。古くから人間に利用されていた鉱物で、古代エジプトでは、粉末にしたものを、緑色の顔料(化粧用、アイシャドー用等)や塗料として使われていました。もちろん粉末だけでなく、もとの鉱石としての姿のままでも、装飾品などにも飾りとして用いられたようです。
 マラカイトという名前は、その緑色が、ゼニアオイという植物の葉の色を思わせるというところから、ゼニアオイのギリシャ語名[malache]から付けられたものです。また、和名の「孔雀石」は、模様が孔雀の羽根を思わせるところから名づけられたもののようです。
上のマラカイトの部分ズームです。孔雀の羽根の例えがわかりますね。 洞察力や観察力、想像力など、優れた精神的ひらめきをもたらし、精神をリラックスさせる力をもつとされており、その効果を期待して化粧などに使われていたみたいです。また、眼の病気を癒す力もあるとされたようです。
 ファンタジー的には、知力・知覚力アップや眼の治療に関する効果を持つ魔法の触媒や、魔法の物品のマテリアルに適しているかもしれません。視力アップの効果をもつ魔法のアイシャドウの材料の一つとして、マラカイトの粉末を用いるなんてのも、アイデアとしては悪くないんじゃないでしょうか。
 ちなみに、MMORPG(コンピュータゲーム)であるEverQuestでは、Magician(召喚術師)がエレメンタルを召喚する際に、このマラカイトを触媒として消費することになっています。でも、なんでマラカイトなのかは‥。よくわかりませんですw


ミスリル(真の銀、mithril) NEW(追記)
 古典ファンタジー「指輪物語」に登場する架空の金属で、「真(まこと)の銀」とも呼ばれます。エルフの言葉で「mith」は「灰色」、「ril」は「輝き」を表し、「mithril」というのは、「灰色に輝く金属」を意味します。見た目は銀によく似ており、加工特性や耐久性で非常に優れています。様々な特性をもち、ドワーフをはじめ、数多くの種族に最も貴重なものとして考えられている金属です。ミスリルは、様々な他の金属との合金を作るためにも用いられ、素晴らしい数々の魔法金属を作り出すことができるといわれています。「MERP」(Middle Earth Role Playing)によると、中つ国(ミドルアース)には、主なミスリルの鉱床はモリアの地下深くにある一箇所だけ、それも、バルログが解き放たれた以降は採掘できなくなったんだそうで、その特性とも合わせて、貴重性の高さに納得させられます。ちなみに、モリアでしか産出されなかったことから、「モリア銀」という別名もあります。
 「指輪物語」以降、高い知名度を持つようになったこの架空の金属は、様々なファンタジーやRPGなどでも、その名を見ることができます。D&D(R)クラシックの公式シナリオサプリメント(モジュール)「XS2雷鳴山の秘宝(Thunderdelve Mountain)」 では、既に滅びたドワーフ王国の廃墟の中で、「ミスリル製の兜」が転がっているという記述があったように記憶しています(魔法のアイテムという記述ではなかったように思いますが)。「雷鳴山の秘宝」は、トールキン作の「ホビット」に登場する、失われしドワーフの王国「エレボール」がモチーフになっているようなので、有る意味、ミスリルが登場するのも当然でしょうね。

ムーンストーン(月長石、moonstone)
 硬度:6〜6.5。乳白色の貴石ですが、他にも淡く色づいたバリエーションが知られています。この石を研磨すると、光の干渉作用等によって、淡青乳色や、真珠的な光沢を発するようになり、これが月を思わせるという事で、この名で呼ばれています。確かに、淡い白色の光沢を見ていると、月を冠した名で呼ばれているのは、とても相応しく思われます。
 かの有名なプリニウスの「博物誌」によれば、「月の満ち欠けによって大きさや形が変化する」とさえ記述されているようで、この石がいかに月と関係していると考えられていたかがわかります。また、月の神秘性に関連したものかどうかは不明ですが、予知能力を授けてくれる石だともいわれていたようです。
 ファンタジー的には、月の光や、ライカンスロープに関係した魔法やアイテムの触媒や材料に適しているかもしれません。また、予知能力や霊感などに関係した魔法や呪文の触媒、アイテムの材料にも、適しているかもしれませんね。


ヤ行

 …


ラ行

ラピスラズリ(瑠璃、lapis lazuli)
ラピスラズリ(研磨加工石) 硬度:5〜5.5。古来は「ラズライト(Lazurite)」とも呼ばれた宝石で、粉末にして群青色などの塗料としても用いられていたそうです。青い不透明な石で、金色の斑点や、不純物が入っていることがあります。紀元前3〜4000年もの昔から知られていた石で、古代エジプトでも、数々の装飾品や護符などに使われていました。
 パワーストーン的には、幸運をもたらす石とされ、視力の回復や、心拍を落ち着けたりする力をもつともいわれています。ファンタジー的には、幸運に関係した効果をもつ魔法や、混乱を鎮めたりする呪文の触媒や魔法のアイテムのマテリアルなどに適しているかもしれません。


ルビー(紅玉、ruby)
 硬度:9。酸化アルミニウム鉱物でもある透明〜半透明のコランダム宝石の一つで、基本的にはサファイアと全く同じものですが、赤色のものをルビーと呼びます。内部に不純物を内包している事があり、これによって星のような輝きを閉じこめたような不思議な石になることがあります。この種のものはスタールビーと呼ばれ、通常よりもさらに高い価値を持ちます。ちなみに、紫外線を当てると蛍光を発するんだそうです。
 パワーストーン的には、その赤い色のためか、深い愛情をもたらすとされています。また、古来から、戦において勝利をもたらす石とされてきたようです。
 ファンタジー的には、魅了に関する効果や勝利をもたらす効果をもつ呪文の触媒や魔法のアイテムのマテリアルとして適しているかもしれません。D&D(R)では、「チャーム」呪文を封じた[スペルストアリング]に付ける石や、[ビクトリーロッド]に付ける石などとして使われることもあるかもしれませんね。

 ちなみに、日本では、7月の誕生石とされています。

ロック クリスタル(クリスタル、水晶、rock crystal)
ロッククリスタル(結晶)…スイマセン。見えにくいですね 硬度:7。無色透明なクォーツ(石英)のことを、こう呼びます。独特の六角錐柱状の結晶としてお馴染みです。クリスタルは、ギリシャ語で「澄み切った氷」を意味する言葉からきており、石ではなく、溶けない氷と考えられたこともあったようです。
 ファンタジーでクリスタルというと、クリスタルボールつまり水晶玉を使った占いも思い浮かびます。占いに使う水晶玉は、氷のように澄んだ、完全に球形の水晶玉がいいとされます。もし、傷や曇りがある水晶玉を使うと、占いで得られる結果も、同じように良くない事だったり、曇りがあったりするといわれています。まあ、占いの結果が良く事なのであれば、それはそれで結果だと思いますが、まあひとつの縁起担ぎなのかもしれません。ただ、占いの精度を確保するという点で、上質の水晶玉を用いるのかもしれません。ファンタジーRPGであるD&D(R)には、文字通り「クリスタルボール」という魔法のアイテムが出てきますが、このアイテムは魔法使い(及びエルフ)であれば誰でも、使うことができるとされています。普段は呪文を紡ぎ出し、様々な力を見せつける彼らですが、やはり水晶玉占いは、魔術の基本ということなのでしょうか。
 パワーストーン的には、精神的力(霊能力、創造力、超能力、予知能力など)を引き出す力をもつとされます。また、病気回復の効果をもつともいわれます。
 ファンタジー的には、念動力(テレキネシス)や千里眼(クレアボワイヤンス)、霊感や霊示(コミューンなど)に関係した効果を持つ呪文や、魔法のアイテム(もちろんクリスタルボール=水晶玉などもその一つですが)のマテリアルとして適しているかもしれません。また、毛皮などと摩擦させると静電気を起こすと考えられているようで、電気系の魔法の触媒などに向いているかもしれません。実際、AD&D(R)では、毛皮とともに、水晶の棒が「ライトニングボルト」呪文の触媒の一つになっていました。

ローズ クォーツ(紅石英、rose-quartz)
ローズクォーツ(前方はカット石、後方は研磨加工石) 硬度:7。透明〜半透明で、ピンク色がかったクォーツ(石英)のことを、こう呼びます。水晶系の六角錐柱状結晶で見つかることもありますが、きれいな結晶ではなく、塊状になって見つかることの方が多いようです。その淡い色のためか、優しさや、精神の安定をもたらす石ともいわれます。
 ファンタジー的には、恋愛のお守りや、魅了に関係した呪文や、恐怖に対抗する魔法の触媒などに向いているかもしれませんね。




ワ行

 …


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注 釈

※注釈1[モースの硬度計]
 オーストリア生まれの鉱物学者、モースが考案したもので、鉱物の硬さをあらわす10段階の数値。標準鉱物というものが定められており、硬度を測ろうとする鉱物と、これら標準鉱物を互いにひっかき合わせ、傷がつくか否かによって判定する。
 標準鉱物は以下のとおり。硬度1 滑石、硬度2 石膏、硬度3 方解石、硬度4 ホタル石、硬度5 リン灰石、硬度6 正長石、硬度7 石英(クォーツ)、硬度8 黄玉(トパーズ)、硬度9 鋼玉(翡翠)、硬度10 ダイヤモンド

※注釈2[
比重 ]
 比重は、その鉱物と同じ体積をもつ水との、質量の比率を表す数値です(大きいほど重いです。)。


※注釈3[ 王水 ]
 濃塩酸と濃硝酸を、だいたい3:1の割合で混合した溶液。塩酸、硝酸それぞれ単体では溶かすことのできないプラチナでも、溶かすことができる。まさに王の水よのう。