『冒険者、中世ヨーロッパの装い』

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CONTENTS
 始めに 【1】衣服の素材 【2】防具、鎧類 【3】下着 【4】マント

 【イラストの投稿について】 【冒険者の装いギャラリーへ】


始めに
 このコーナーは、冒険者の装いについて考えてみたり、中世ヨーロッパ(例によって、中世ではないヨーロッパも含めてますが)の装いに関する資料を掲載することで、ビジュアルイメージに役立ててもらおうというものです。少しずつコラム、資料を掲載していきますので、少しずつご覧下さい。
 なお、「冒険者の装いギャラリー」は、様々な冒険者やファンタジー世界に登場する人々の姿を、ビジュアルで表現してみよう、というコーナーです。

 Water Dragonは、キャラクターやパーティ仲間が、どんな「いでたち」で冒険に出ているかを考えるのがとても好きです。自分がマスターをする場合、長い期間に渡って参加するキャラクターについては、その姿をビジュアル化してもらったり、場合によっては自分で絵を描いたりすることもありました。彼らの「装い」を具体的なものにすることで、彼らの姿、街をぶらつき、荒野を旅し、血を流し戦う姿を思い浮かべる際に、より明確なビジョンを得られると思ったりするからです。
 まあ、こんなことをする必要はない、と思われる方が多いとは思いますが、これはプレイに関する1つの余興、お楽しみ的なものであります。プレイヤーに対しても無理やり「描け」などとは申しません。ただ、そのビジュアルがあればあったで、想像力の糧にはなるんではないかと思うのも、また事実ではありますが…。
 とはいえ、人によって画風(絵柄)の好みというものがあります。実際、Water Dragon自身、「目がやたらとでっかい絵は好きくない」とか「ほっぺたが飛び出した顔はいや」とか、結構うるさかったりします。ちなみにWater Dragonの大好きな絵描きさんは、ウィザードリィなどでお馴染みの「末弥 純」さん、「山田章博」さん、海外ではアーサー・ラッカム、バージル・フィンレイ、ラリー・エルモア氏、一般的な「アメコミ」の絵も大好きです。また、アルフォンス・ミュシャも好きですね。

 それぞれの趣味の問題ではありますが、Water Dragonがキャラクターたちの姿をビジュアル化するにあたって、ちと気にする点は、身に着けているものが「らしい」ものであるかどうかです。今では稀にはなりましたが「女の子が水着のようなアーマーだけを着け、肌もあらわにして戦っている」とか、そんなのがWater Dragonはいやです(昔そんなアーマーをルール化してたゲームもありましたが)。そんな鎧を普通に着てるのって不自然ですね。囚われて無理やり着せられ、その格好のまま脱出を計るとか、酒場で踊り子してた直後に戦闘になったとか、それなりの自然(笑)な状況であれば話は別ですけど。
 若い女の子キャラクターが胸をはだけてたり、その他たくさん肌をさらしてるなんて凄いことです。冒険者が活躍できるような世界なんですから、荒野や裏路地では治安も悪く、すぐにでも犯罪者になるような「ならず者」も多い世界がほとんどでしょう。そんな格好して歩いてたりしようものなら、彼らに狙って下さい、裏路地に引きずり込んで下さい、と挑発してるようなもんだと思います。ただしそんな格好してる本人が、いい歳の(年寄りという意味ではなく)お姉さんで、絡んできたり、言い寄って来たりする男どもを適当にあしらう事のできる女性、または実力的に彼らを遥かに凌駕している女性であるなら、話は別だと思います。胸をはだけた野性的な女戦士が、その姿を見て絡んで来たよっぱらいを簡単にあしらい、軽く一蹴する姿はなかなかに「らしく」て格好いいもんです。ただ、いくらレベルが(外見の割に)高いキャラクターであっても、ローティーンの若い女の子がそんな格好をするのは、社会通念上やっぱり変だと思います。彼女が聖職者だったりするならなおさらです。どうしても「狙ってる」奴らは外見で獲物の抵抗力とかを推定するものでしょうから、やはりそういう事件やトラブルに巻き込まれる事は多くなるでしょう。まあ彼女たちが、「それ」を商売にしてるんなら話は別でしょうけど、「それ」を商売にしてる方々でも、道端では普通そんな格好はしてないかも。ギルド、またはその業種を統括している盗賊ギルドなどの統制もあるのでしょうし…。
 ちなみに海外のファンタジーイラストとかを見るとなかなか開放的な姿(笑)の女性が描かれてたりしますが、大抵はどう見ても充分大人で、少女って感じの女性たちではないようですから、それはそれでまあいいんじゃないでしょうか。あんまり突っ込まないでね(笑)。

 話は戻りますが、「らしい」格好とは、冒険に出るのに相応しい服装、装備、身を守ることができそうなアーマーなどの事です。ゲーム以外でも、登山をするのにスーツを着て行ったり、浴衣を着て行ったりする人はいませんよね?(たまに軽装で山に入って遭難した話をニュースで観ますが)それと同じことです。欲を言えば、その衣服や鎧がどんな構造になっていて、どうやって着たり脱いだりするものかを考えながらビジュアル化するのがベストなんでしょう(笑)。


【1】衣服の素材
 今と違ってナイロンなど合成繊維なんてありませんから、やっぱ目の荒い布地が多かったんでしょうねぇ。絹なんて高級品。綿もいくらかあるでしょうが、どちらにしろ一般人の着る衣服は粗末なものに違い有りません。ただ商人や職人など、稼ぎのいい職種の人たちは質のいい生地を使った服を着ていたことでしょう。冒険者(駆け出しは除く)は金だけは持ってる連中ですから、衣服なんか気にしない者たち(やっぱ男性が多い気がしますが)はともかく、衣服に気を使う者たちは、自分の金で手に入れることができる範囲で高価な生地を使った衣服などを身に着けていると思います。こんな冒険者やら貴族やら商人やらがいるおかげで、仕立て屋は儲かるわけですな(笑)。
 マジックユーザーなど(って他にいないか)の完全な後衛職クラスは、動きやすく、着心地のいいものなら着るかもしれませんが、ファイター系の前衛職クラス、または比較的に前衛に出る可能性も多いクレリックなど、それに森の中の木々の間や狭い路地裏の道を走り回るようなキャラクターはそれだけではいけません。草の刺や鎧の金具にひっかかって簡単に裂けてしまったり、穴の開いてしまうような軟弱な素材では、過酷な活動環境から体を守れません。彼らの衣服の素材は、ぶ厚い布やキルティングされたもの、また動物の革(鹿革など)をなめしたものを用いていることも多いはずです。かの小説、ドラゴンランスシリーズなどでも、誰ぞが鹿革のズボンをはいてるとか、そんな記述があったような気がします。女性キャラクターなどで、どうしてもスカートがはきたいって人は、それも構わないでしょう。ただし短いスカートの場合は、当然、ズボンもはくでしょうね。ある程度丈の長いスカートなら、下は「生脚」でもいいでしょうが、裾がめくれる事なんか気にしてたら動きにくくなり、一瞬の躊躇が生死を分けるような状況などでは危険なこともあるでしょう。まあそういう格好の人は後衛職に回るんでしょうけど。裾がめくれる事なんて少々気にしないってんなら、前衛にも立てると思います。ただしその場合、スカートに用いる素材は、厚手の布や皮革などになるでしょう。またスカートには、動きやすいように裂け目やスリットを入れた方が良いかもしれません。これなら少々の刺や刃などから脚を守ってくれ、行軍や馬に乗る時にもそんなに邪魔にならないでしょうから。実際、ドラゴンランスに出てきたエルフ女性、ローラナなどは、動きやすいように横を裂いた革スカートを着た姿で何枚ものイラストに描かれています(その絵をご覧になっても皮には見えないかもしれませんが、トレーシー・ヒックマンによると「革スカート」だそうです)。
 ちなみに、素材やらスカートやらについては、冒険の舞台となる世界や国、地方や文化によってその位地付けが全く異なる可能性があるという事を明記しておきます。また、宗教などの戒律によって制限を受ける可能性もあるでしょう。


【2】防具、鎧類
 鎧って好きです。手練の戦士が、あちこちへこんだり、傷のついたりした鎧に身を固めてるのって格好いいと思います。キャラクターのビジュアル化についての続きになりますが、Water Dragonがキャラクターの姿を描く際には、鎧にも気を使うように心掛けています。鎧を描く時に気にする事の一つが、まずその鎧を着た人物が「普通に、いや激しい戦闘などでも支障なく動くことができるか」とゆう事です。たまに重装備の騎士を描いたイラストなどで、間接部分とか見て、これじゃ動けんだろうな、って鎧を目にすることがあります。やっぱ見た目にも一応は動けるだろうと思われる鎧の方が、実際、それらしく見えるもんです。さらに私が気を付けるもう一つの点は「その鎧はどのように着脱されるのか」とゆう事です。ベルトや金具の付き方、パーツの分割のされ方など、考えるとなかなか楽しいものです。こんないろいろな点に留意して鎧を描くだけで、だいぶその装いに「らしさ」ってものが出てくると思います。
 まあ、考えながら描くよりも、実際の鎧などの資料を見ながら描いた方が、はっきり言って楽でしょう(笑)。
 え?面倒くさい?いやこれはあくまでも個人的主観ですから…。まあ、好み次第ということで。


【3】下着
 男性用の下着というものの起源については、あまりよくは知りません。ただ、「安定の悪い外部器官」があるわけですから、狩猟にしても戦闘するにしても、体の動きに伴ってあんまりブラブラ…いや失礼、あんまり暴れないようにその動きを抑えておくことは必要だったんじゃないでしょうか。ということで、少なくとも冒険者(この場合は男性ね)は、下着または下着っぽいものを着用してると思います。(史実的にするなら)貴族など身分の高い人は、ちょっと丈の長い半ズボンのような(バミューダのような)パンツかもしれませんが、冒険者とかワイルドな人たちなら「ふんどし」のように清潔(それなりに)な布を巻いたものでも充分でしょうね。
 ヨーロッパでの話ですが、古くは女性は下着(下半身の方ね)を着けていなかったといいます。近代女性下着の始まりは、フランスで起こりました。イタリア、フィレンツェのメディチ家からフランス王家に嫁いだカトリーヌは、馬で遠乗りなどするのが好きだったそうですが(夫との仲がうまくいってなかったためともいわれますけど)、馬に乗る際(いわゆる、単なる「横向き腰掛け」スタイルではなく、脚を左側にして横向きに腰かけ、右膝を上げて、曲げた右脚を鞍の上の方に置くスタイル)、下着を着けないままのスカート姿というのでは、「いろいろ」と不都合があったとかで、このために女性用のパンツ型下着が作られたんだそうです。下着の形はズロース型というか、膝のちょっと上くらいまでの丈のダブっとしたズボン型(丈の長い提灯ブルマ型かな)。
 この頃には既に、女性が横向きで馬に騎乗する(馬にまたがるのではなく)際に用いる専用の鞍があったようですが、冒険者でそんな物を使うような人はいないでしょう。そもそも女性とはいえ、冒険者が馬に横乗りなんか(あまり)しないでしょうし…。先に述べた話が正しいとすれば、女性の下着の起源は、女性の行動の活発化に関係しているようです。だとすれば、冒険者などという、一般生活に比べたら活発なことこの上ない職業に就いている女性がそこそこいる世界や国であれば、当然女性用下着は出現しているのではなかろうかと思います。乗馬などよりもさらに活発な動きを求められる冒険者ですから、ズロース型のような丈の長いものではなく、より脚を自由に動かしやすい、丈の短い下着も存在している可能性も充分にあると思います。「ふんどし」のような物を使っている人もいるかもしれませんね。女性冒険者が多い街などなら、彼女たち相手に商売をする、冒険者用の下着を扱う店が存在している可能性があるかもしれません。ちなみに、女性用の生理用品として、昔は「ふんどし」のような帯状のものを用いていたそうです。
 女性用下着については、その舞台となる世界に女性の冒険者も多く存在していることを前提として記述しています。「うちの世界には男の冒険者しかいない!」って場合は…、まあ世界に合うように適当に考えてみて下さいな(笑)。


【4】マント
 中世ヨーロッパの絵画などでは、マントを身に着けた貴族などの姿がよく描かれています。どうやら、マントにはいろいろな意味があったようです。貴族たちの間では、マントの素材としては「毛皮」(後述)が好まれていたらしく、庶民には手が出せない「上等な毛皮」は、高貴な身分を象徴する、ある種のステイタスシンボルとしての意味をもっていたようです。そのため、貴族たちは野外だけではなく、城や館の中でも、また食事中でもマントを羽織っていることが多かったようです。マントを着て食事とは…。それでなくても手を使ってダイナミックに食べたりしてた時代ですから、さぞかしマントも肉汁やらソースやらでベタベタに汚れたことでしょう。
 マントというものは、日常生活の中で着用される衣服の一つであり、旅などで風雨や寒さを防ぐために身につけるマントは「シャプ」(英語ではケープ?)とされ、ほとんど同じ形のものとはいえ、区別されていたようです。日常生活でのマント着用の習慣は、14世紀の初めくらいまで続いていたようです。

 身分を象徴するマントだけに、来客時などに関するマナーもあったようで、客人の世話をしたり食卓の世話をする騎士などの(多くは下級の)貴族は、その作業時にはマントを羽織ってはいけないなど、客人に敬意を表する一つの手段として使われてもいたようです。
 またマントに関する作法というか仕草には、士気や勇気をあらわすものもありました。騎士などが戦いを挑まれた場合、それを受けてたつ者は、自分のマントを脱ぐことで、その士気の高さを表現したようです。強敵を前にして、マントを脱いで放り投げる勇者…かっこいいですね。

 マントを広げたときの形は、四角い形ではなく、半円形または4分の3円形をしていました(おそらくは旅装マント=シャプも同様でしょう。)。マントを着た冒険者などの姿を描く際には、これらマントの形を知っておけば、多少は役に立つかもしれませんね。

※マントとして着用した際には、半円形または4分の3円形の「円の外周」の部分が地面側となり、「円の中心」部分が着用者の首側になります。


イラストの投稿について
 「冒険者の装いギャラリー」コーナーでは、Water Dragon作による冒険者等の装いをビジュアル化したイラストを掲載しますが、「うちのキャラクターの装いも見てくれ!」とか「是非ギャラリーに飾ってくれ!」とかのご要望がおありでしたら喜んで掲載させていただきます。なお、その場合、立ち姿、座姿などポーズ、及びゲームシステムは問いません。また特別なキャラクターでなくても、「ちょっと戦士の絵を描いてみました」とかでも結構です。またこのコーナーはキャラクターの装いに主眼を置いておりますので、顔を描いてない「のっぺらぼ」な絵でも構いません。現に私が描いた既に収録済みの絵でも、特定のNPCなどを描いたものではありますが、顔は入れいないものもあります。
 
ただし、「コミック作品のキャラクター」「ゲームのキャラクター(固有の外見、設定を有するもの)」ではなく、オリジナルの人物(PCでもNPCでも)、または実在しなくても構いませんから他の作品の登場人物ではないモノに限ります。ただし描く際に参考にしたり、多少のモデルや、コンセプトのベースにしたりするのは構いません。
 絵はカラー、モノクロ、鉛筆描き、ペン入れ済み、マウス画などは問いません。「絵のサイズ」はキャラクターが入りきる程度で、あまり大きくないものの方がうれしいです。既に収録している画像を参考にして頂けると幸いです。 ※ サイズが大き過ぎる場合には、こちらでリサイズ、または表示サイズを調整させていただくことになってしまいます。

 
こちら宛てのメールへ画像ファイルを添付し送信して下さい。
お名前(ハンドルも可)、絵のタイトル、あまり長くならない程度のコメント文の記載を忘れず(絵のタイトルは、日本語、英語等を問いません)によろしくお願いします。


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